オリンピックや、世界陸上において海外の選手のドーピングの不祥事はよく耳にするのですが、日本のスポーツ競技全般でドーピング(薬物違反)の事実の事件はあまり耳にすることはありません。
そんな中で、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
昨年行われた、女子駅伝(クイーンズ駅伝)の優勝チームである、ユニバーサルエンターテインメントの陸上部の元選手の中村萌乃選手がドーピング(薬物違反)の疑いで、優勝が取り消しになるというもの。
というわけで、中村萌乃選手のドーピングの真相についてチェックしていきたいと思います。
目次
ユニバーサルエンターテインメント全日本実業団対抗女子駅伝2017【クイーンズ駅伝】メンバーをチェック!
ユニバーサルAC、クイーンズ駅伝で見事優勝しました。沿道や競技場、テレビでの応援ありがとうございました! これからも選手たちは次に向かって練習を積み重ねていきます。引き続き、ユニバーサルACの応援よろしくお願いします!#クイーンズ駅伝 pic.twitter.com/dIBLmcRK25
— ユニバINFO (@universal_777) 2017年11月26日
第37回全日本実業団対抗女子駅伝2017、通称クイーンズ駅伝のユニバーサルエンターテインメントアスリートクラブの当時のメンバーを見ていきましょう。
このクイーンズ駅伝は6区間で構成されています。
・2区:3.9km・・・秋山桃子
・3区:10.9km・・鷲見梓沙
・4区:3.6km・・・伊澤菜々香
・5区:10.0km・・中村萌乃
・6区:6.795km・・猿見田裕香
第37回全日本実業団対抗女子駅伝2017の時の優勝メンバーが上記になります。
問題の薬物使用(ドーピング)選手は、5区を担当した、中村萌乃元選手です。

出典:http://www.tbs.co.jp/
では、中村萌乃元選手はどのような人物なんでしょう?
上記画像の矢印の選手です。
元ユニバーサルエンターテインメント【駅伝】中村萌乃選手のwikiプロフィール
・生年月日:1990年3月21日(28歳:2018現在)
・出身:新潟県
・身長:168cm
・体重:46kg
・出身高校:新潟第一高校
・出身大学:城西国際大学
【自己ベスト】
・5000m:15分36秒10
・10000m:31分57秒92
自己ベストを見てみると、当時のユニバーサルエンターテインメントアスリートクラブの中で、10000mはトップのタイムを持っています。
当然ながら、クイーンズ駅伝でも5区の10.0kmを担当して、区間2位の33分08秒でチームに貢献しています。
その時の動画がこちらです。
中村萌乃元選手は、動画の11:50辺りから確認できます。
現在は、実業団選手としては引退しているようですが、何故薬物違反(ドーピング)をしてしまったのでしょうか?
中村萌乃元ユニバーサルエンターテインメントが薬物違反【ドーピング】の真相は?
禁止薬物(ドーピング)として検出されたのは筋肉増強効果があるメテノロンという薬物だそうです。
では、本当に筋肉増強が目的で、禁止薬物であるメテノロンを使用したんでしょうか?
報道では、レース(第37回全日本実業団対抗女子駅伝)の約2ヶ月前に婦人科系の病気で手術を受けたそうです。
レースの2ヶ月前に手術を受けていたなんて、しかも婦人科系の病気ですからとても大変だったことでしょう。
そして、その術後に打たれた注射の中に問題の、メテノロンが含まれていたようです。
何やら、手術を受けるにあたって、中村萌乃さんは、自分が陸上選手であることを医師には告げていなかったようです。
その結果、術後の治療の一環として、薬物が投与されたのでしょう。
ただ、陸上選手であることを、医師に告げたところで本当に禁止薬物の投与は防げたのかは、疑問です。
因みに、メテノロンという薬物を調べてみると、貧血の治療薬として使われるようです。
このメテノロンですが、スポーツにおけるの使用は世界アンチ・ドーピング機関で禁止されています。
実際に、禁止薬物(ドーピング)の例としては、ベラルーシの女子砲丸投選手ナドゼヤ・オスタプチュクさんは、メテノロンの検査で陽性反応を示した結果、2012年ロンドンオリンピックの金メダルを剥奪されようです。
では、本当に中村萌乃元選手が競技力を高める目的で使用したのでしょうか?
まず第1に、中村萌乃元選手の10000mの自己ベストを見てみましょう。
先の項の、プロフィールでも触れましたが、10000mの自己ベストは、31分57秒92です。
では、日本女子歴代10傑のタイムはと言いますと。
タイム | 名前 | 所属 | 日付 | |
1 | 30分48秒89 | 渋井陽子 | 三井住友海上火災保険 | 2002年5月3日 |
2 | 30分51秒81 | 福士加代子 | ワコール | 2002年10月8日 |
3 | 30分56秒70 | 新谷仁美 | ユニバーサルエンターテインメント | 2013年8月11日 |
4 | 31分09秒46 | 川上優子 | 沖電気宮崎 | 2000年7月1日 |
5 | 31分10秒02 | 絹川愛 | ミズノ | 2011年6月22日 |
6 | 31分15秒34 | 羽鳥智子 | 第一生命 | 2004年4月21日 |
6 | 31分15秒34 | 赤羽有紀子 | ホクレン | 2008年6月27日 |
8 | 31分18秒16 | 鈴木亜由子 | 日本郵政グループ | 2016年5月1日 |
9 | 31分19秒40 | 鈴木博美 | リクルート | 1996年6月9日 |
10 | 31分20秒46 | 千葉真子 | 旭化成 | 1996年6月9日 |
こんな感じで、中村萌乃元選手とは、かなり開きがあると感じます。
しかも、婦人科系の病気で手術までした選手が、さらなる自己ベストの更新のために禁止薬物を使用するとは思えません。
私の個人的見解ですが、結局の所、中村萌乃元選手は、競技力を高める意図はなかったと思います。
とは言うものの、中村萌乃元選手から禁止薬物が検出された結果、ユニバーサルエンターテインメントアスリートクラブのクイーンズ駅伝での優勝取り消されましたので、駅伝のメンバーを含め、多くの人達に迷惑をかけてしまうという結果になりました。
ユニバーサルエンターテインメントの優勝が取り消しになり、2位以下の順位繰り上げられ、優勝チームはパナソニックということになりました。
この件については、賛否両論あって、手術までするほどの病気だから仕方がない、といったものから、アスリートとしての自覚が足りないと言うようなものまで結構様々です。
個人的には、まだ日本陸上界にドーピングの意識が浸透しておらず、その結果が今回のような前代未聞な不祥事を招いたものと考えます。
今後は、日本陸連が中心となって、実業団選手はもちろんのこと、プロ選手に関しても禁止薬物についての意識の向上を促し、このような事が起こらないようにしてほしいと思います。
まとめ
・元ユニバーサル所属の中村萌乃選手から禁止薬物が検出された
・中村萌乃元選手はクイーンズ駅伝では、5区を担当
・禁止薬物の仕様は、競技力アップのためではなく、婦人科系の治療のため
今後は、中村萌乃選手の禁止薬物使用の不祥事に関して書いてきました。
良かったら他の記事も、読んでいってくださいね。


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